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変動金利と全期間固定金利の損益分岐点について考察
2017/05/19 11:40

過去の金利データ
住宅ローンをお申込する際に変動金利と固定金利の選択は、とても悩むことですよね。

現在、私が把握している35年全期間固定金利で最も低い金利は、みずほ銀行の1.13%です。

フラット35Sも低いですが、団体信用生命保険や事務手数料を考慮しますと、みずほ銀行の1.13%の方が総支払額が少なくなりますので、今回は、みずほ銀行の全期間固定金利を例に挙げて解説いたします。

また、金利や審査については、私が開発した以下の“住宅ローン事前審査シミュレーション”をご参考にしてください。

http://www.residential-estate.com/score/

変動金利と全期間固定金利の損益分岐点の一例について解説します。

例えば、借入金額3000万円を返済期間35年(420ヶ月)で住宅ローンを組むと仮定します。

◆全期間固定金利1.13%

返済金額
→月々86,515円
総支払額36,336,300円(420ヶ月)


◆変動金利0.675%(現時点の一例)

返済金額
→月々80,218円
総支払額33,591,560円(420ヶ月)


仮に、今後も返済が終わるまで35年間、ずっと変動金利が0.675%のままであれば、全期間固定金利よりも差額2,644,740円も安くなります。

しかし、そんなことはあり得ません。

例えば、今後10年間は、変動金利0.675%の超低金利が続いたと仮定します。

その場合、10年間の返済額は、月々80,218円×120ヶ月=9,626,160円(A)となります。

その後、11年目から35年までの変動金利の平均が1.8%になった仮定しますと

月々91,695円×300ヶ月=27,508,500円(B)となります。

返済期間35年の総支払額は、金37,134,660円((A)+(B))となります。

この場合、全期間固定金利1.13%と変動金利の差額は、金3,543,100円となり、全期間固定金利を選択した方が有利になります。

そこで、全期間固定金利1.13%と変動金利0.675%(現時点)を比較した場合、11年目から35年までの変動金利の平均金利が何パーセントであれば、全期間固定金利よりも変動金利の方が得をするかの損益分岐点の金利を算出しましたところ、それは、大よそ1.5%となります。

要するに、変動金利0.675%が10年間続いて、11年目~35年までの変動金利の平均金利が1.5%であれば、総支払額は、36,188,174円となり、変動金利を選択した人の方が得となります。

現在、マイナス金利政策で超低金利の時代です。

これは、金融市場では、正常な状態と言えません。

もし、将来の11年後~35年までの住宅ローンの変動金利の平均が1.5%以下であると考えるのであれば、変動金利を選択するとよいと思いますが、私個人的には、超低金利が続くということは、考え難いと思っています。

不動産会社の営業マンは、「今は、金利が低いから“とりあえず”変動で組んでおいて金利が上がったら固定に切り替えてみては?」や「みんな変動金利で組んでますよ」と安易なアドバイスをする方が多いようですが、そのようなアドバイスをされたら注意が必要です。

変動金利が上昇したら、当然に固定金利も上昇しますので金利が上昇してから固定に切り替えるようでは遅いのです。

お客様のお仕事が普段から金利情勢に関わっているような人であれば、自己責任で変動金利を選択すると良いですが、普段あまり金利と縁が無いお仕事をしている方には、今の様な、超低金利の時代だからこそ、低い金利の全期間固定金利で住宅ローン金利を確定した状態で35年返済をすることをお奨めしています。

少々細かい数字が出てきて判り難かったかもしれませんが、お役に立てれば幸いで御座います。
関連リンク
http://www.residential-estate.com/score/