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防火対策工事の欠陥事例
2016/06/10 12:45

防火が不完全な小屋裏1

防火が不完全な小屋裏2

防火が不完全な小屋裏3
今年に入り、不動産市場の価格下落と低金利のおかげでので、都心近郊の新築一戸建が買い易くなり、30歳前後の年齢層のサラリーマン家庭の方々の購入が目立つようになりました。

一方、住宅市場の需要が増えるに伴い、住宅Gメンとしての建物診断の業務で新築分譲住宅の“欠陥住宅”の発見も増加していますので、最近に特に多く発見する事例をご紹介します。

事例.防火対策が不適切な新築一戸建

準防火地域や法22条区域では、火災の延焼を防ぐ為にダイライトや石膏ボードなどの不燃材を使用して建築しなければなりません。

例えば、小屋裏やユニットバスの裏側も石膏ボード貼りにする必要があります。

しかし、この石膏ボード貼りを怠っている新築一戸建が存在します。

通常生活するには、全く支障ありませんが、万一、火災の際には、非常に危険な建築物になります。

建築確認申請では、不燃材として石膏ボードを貼ることを前提としていますが、完成すると当初の申請図面と異なり、不燃材の施工が無い状況になっているのです。

実は、このような小屋裏の不燃材の未施工の建築を行なう施工業者は、一部の悪徳や手抜き業者だけでなく、地域密着型の地元建築会社から東証一部上場している大手の分譲会社までもが、このような小屋裏の不燃材の施工を怠った建築している事がありますので注意が必要です。

今年に入ってからも、私どもで建物診断では、このような新築一戸建を数多く発見しました。

当然、私どもでは、売主や施工業者側には、小屋裏の石膏ボードが貼られていない旨を指摘して是正を求めます。

しかし、殆どの売主や施工業者は、『当社の基準通り施工していて、今まで、完了検査で指摘された事がないので問題ないはず!』と反論してくる事が多く、一筋縄で簡単に是正して頂けないケースが多いのが実態です。

なぜ、この様な事が起こるのでしょうか?

実は、建築確認検査機関の“完了検査”では、小屋裏や床下のチェックをしないのです。

従って、小屋裏の防火工事が不完全な施工であっても、完了検査をパスしてしまい“検査済証”が発行されてしまうのです。

そうなりますと、施工業者や現場監督は『この施工が正しい!』と思い込んでしまうのです。

この様な物件であっても、私どもで指摘する事により、施工業者が正しく是正すれば、全く問題ない物件に生まれ変わります。

しかし、そのような売主が過去から現在まで施工した全ての物件と、それを買った人の事を考えると、ご自身の家が、火災の際に非常な危険な建物という事実を知らずに生活している人沢山いる事になり、想像するだけで恐ろしくなります。

※写真の物件は、当社の指摘後に不燃材を正しく施工されて無事に引き渡しをされました。
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