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間取図で判断できる耐震の弱い家
2016/05/21 10:45

コーナー出窓は、建物の角部分の耐力壁が無い為、負荷がかかります

ビルトインガレージは、大きな開口部で耐力壁が無い為、負荷がかかります

熊本での震災が発生してから、関東地方でも建物の耐震について、再び、多くの方々からお問合せを頂くようになりました。

私どもでは、新築、中古を問わず、仲介でお取扱いする一戸建ては、設計図を取り寄せられる物件であれば、全て耐震診断を行なっております。

木造住宅の耐震とは、『壁の強さ』と『壁量バランス』です。

壁を構成している建材の種類で『壁強さ倍率』が決まります。

外観からは、同じように見える壁でも、壁内の構造が『筋交い』や『構造用パネル』があれば、耐震診断では『強い壁』と判断できます。

もう一つ、重要なことが『壁量バランス』です。

地震に強い形は、建物を上部から見て、正方形に近い形が理想です。

『L型』や『コの字型』などの変則的な形の建物には注意が必要です。

また、建物の一部分に大きな開口部がある『ビルトインガレージ』や、建物の1階部分に『コーナー出窓』を設けている物件は、耐震上弱い物件の可能性が高いので、住宅選びの際は、十分に注意が必要です。

耐震診断で強い数値を出したいからといって、建物の一部に集中して壁を作り壁量を増やしても、地震で揺れた時には、壁量が少ない部分に負荷が集中して倒壊する可能性が高くなります。

営業マンは『構造計算しているから大丈夫!』と良く言いますが、構造計算をしていても、建築基準法で定められた耐震基準を『スレスレで上回っている物件』と『余裕を持って上回っている物件』では、熊本県の震災のように度重なる強い地震が襲ってきた時には『スレスレで耐震基準を上回っている物件』では、震災に耐えきれない可能性が高いと言えます。

ビルトインガレージでは、車の入出庫の為に、幅が約3m前後の開口部を設けて、その部分には耐力壁が存在しません。

都心部で良く見かける狭小住宅を検討の際には、必ず購入する前に耐震診断をする事をお奨めします。

『長方形』+『ビルトインガレージ』+『3階建住宅』は、1階への重量の負荷が増大しますので、注意が必要です。

耐震実験の映像リンク
https://www.youtube.com/watch?v=tWSUwPCqZFI


ビルトインガレージだけでなく、1階にコーナー出窓がある物件も耐震では、弱い物件ですので注意が必要です。

1階にコーナー出窓がある場合、建物で最も負荷がかかる1階の角部分に耐力壁が存在しないことになり、大きな地震の際に損傷の危険があります。

また『制震ダンパーを導入しているから大丈夫!』と言われることもありますが、『制震』と『耐震』は、別物です。

『耐震』とは、建物が地震の揺れに耐える基本性能です。

『制震』とは、建物が揺れた時の地震のエネルギーを制震ダンバーが吸収して建物を抑えるものです。

『制震』とは『耐震』という建物の基本性能がなければ、建物が地震に耐える本来の性能を発揮できないのです。

今まで、制振ダンパーが付いている物件であっても、耐震診断を実施すると、耐震評点が非常に低い物件も多々発見した事があります。

従って『耐震性能』が最も大切なのです。そのうえに更に『制震性能』が加わるものとお考えください。

関連リンク
https://www.youtube.com/watch?v=tWSUwPCqZFI