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『諸費用』も『住宅ローン借入』に組込むコツ!
2016/01/24 21:25

オーバーローンとは?
『物件価格100%+諸費用の住宅ローンを組む』又は『物件価格100%以上の住宅ローンを組むこと』を『オーバーローン』と呼びます。

本来、ファイナンシャルプランナーの立場では『オーバーローン』の住宅ローン審査について、あまり推奨しておりません。

しかし、住宅の購入をご検討する時期には『結婚』『出産』『子供の成長』『ご入学』など、人生のイベント時期に重なる事も多く、同時に様々な出費も重なる時期でもあります。

このような、人生のイベント時期だからこそ『自己資金の捻出が難しい』や『手元に自己資金を残したい』という方も少なくありません。

そこで、今回は『オーバーローン』(諸費用ローン(物件価格100%を超える住宅ローン))について解説いたします。


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『オーバーローン』は、審査が厳しくなる!
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『オーバーローン』で住宅ローン審査を申込する場合は、一般的な『物件価格100%以内の住宅ローン』よりも、審査が厳しくなる傾向ですので、ご注意ください。

また、一概に、諸費用も住宅ローンに組込む『オーバーローン』と言いましても、金融機関により『オーバーローン』が出来る金融機関と出来ない金融機関が御座いますので注意が必要です。

なぜ『オーバーローン』だと住宅ローン審査が厳しくなる傾向なのか?

借入希望が『物件価格100%以内の住宅ローン審査』では、一般的な基準で審査されます。

しかし『物件価格100%』+『諸費用』までの住宅ローンを組もうとする『オーバーローン』の場合、一般的な審査よりも厳しい基準で審査されます。

住宅ローン審査では『申込者の属性に何らかの不利な条件』があると、住宅ローン審査結果が『減額』又は『否決』になり易い傾向となります。

『オーバーローン』の住宅ローン審査では、その傾向が顕著になりますので注意が必要です。


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『申込者の属性で何らかの不利な条件』とは?
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1.年収に対しての返済比率がギリギリ

2.キャッシングや車ローンなど既存借入が複数ある

3.勤続年数が短い場合や契約社員など勤務実績が乏しい

4.自営業、ドライバー、歩合給、勤務先が小規模など所得の安定性が乏しい

5.定年退職まで間もない中高年

以上の条件に属性が該当する場合、『オーバーローン』の住宅ローン審査は、非常に厳しくなります。

住宅ローン審査では、属性に不利な条件が複数あることを嫌います。

金融機関の審査側からみると『オーバーローンで住宅ローン審査を申込する』ということ自体が『自己資金がない(貯蓄できない)人』という不利な条件の属性となるのです。

その『不利な条件の属性』に、上記1~5の不利な属性条件が重なりますと、殆どの場合、『減額』又は『否決』という審査結果となります。


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『オーバーローン』の審査であっても『承認』を得られ易い属性とは?
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1.年収に対しての返済比率に余裕がある(審査金利で計算して30%以内)

2.既存の借入が無い

3.勤続年数3年以上

4.勤務先の業績が良く安定している

以上の全ての条件に該当していると『オーバーローン』の住宅ローン審査であっても、殆どの方が『承認』を得られます。



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『オーバーローン』の住宅ローン審査で 『承認』を得るコツ
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前記で解説しているように『オーバーローン』の住宅ローン審査では、お申込者の『属性』が重要視されます。

従って、住宅ローン審査の属性で不利な条件となる事柄は、出来る限り対策を施してから、住宅ローン審査申込みをする事をお奨め致します。

例えば、キャッシングなどの既存借入がある場合は、全額返済するなと既存借入を消してから、住宅ローン審査申込をする事をお奨め致します。

しかし、所得、勤続年数、勤務先などの属性は、簡単に対策を施す事が出来ません。

また、「返済比率がギリギリ」「勤続年数が短い」「勤務先が小規模」などの場合では『物件価格100%以内』であっても住宅ローン審査自体が厳しいこともあります。

その場合は、無理に「オーバーローン」の住宅ローンを組もうとはせず、『住宅ローン審査が通る範囲で資金計画を考える』必要が御座います。



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属性がに厳しい場合は『住宅ローン審査が通る範囲で資金計画を考える』
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前記で解説したように、属性で難がある場合、通常の『物件価格100%以内の住宅ローン審査』であっても『否決』又は『減額』の可能性が御座います。

この場合、まずは『住宅ローン審査で承認を得る』ことを最優先にする必要があり、その為には『物件価格100%以内で住宅ローン審査申込をする』必要が御座います。

このように『物件価格100%以内の住宅ローン審査申込』であれば、金融機関の審査側では『諸費用分は自己資金で捻出する(多少の貯蓄はある)』と判断され、不利な属性になりません。

しかし、これでは、諸費用が足りません。

一般的に価格3000万円前後位の新築分譲住宅を購入する際は、諸費用が金250万円~300万円くらい必要となります。

しかし、この金250万円~300万円くらいの多額な諸費用を、様々な工夫により金50万円~金60万円くらいに圧縮する事が出来ます。

『諸費用を大幅に安くするテクニック』については、以下で詳しく解説していますのでご参照ください。
http://www.0systems.com/#0001chukai

通常、金250万円以上かかる諸費用が金50万円~金60万円にする事ができれば、『オーバーローン』を組まなくても、金50万円~金60万円くらいなら自己資金で対応できる方も多いのではないでしょうか?

このように諸費用を大幅に圧縮する事ができれば、『オーバーローン』で住宅ローンを組まなくても購入できる方は、大幅に増えます。

また、『オーバーローン』で住宅ローンを申込みする方であっても、諸費用を大幅に圧縮できれば、住宅ローンを組む金額自体が少なくなります。

その結果、将来の返済総額も大幅に少なくなりますので、この『諸費用圧縮テクニック』は、単に目先の諸費用が少なくなるという以上に大きな結果となります。



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『オーバーローン』に対応する金融機関
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『オーバーローン』に対応できる銀行と出来ない銀行があります。

また『オーバーローン』の住宅ローンでは、同じ金融機関であっても、住宅ローンの『金利』や『保証料』などの条件が異なる場合がありますので注意が必要です。

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みずほ銀行
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みずほ銀行では、オーバーローン(住宅購入にかかる諸費用の部分までも住宅ローンに組込むこと)が可能です。
従って、みずほ銀行の住宅ローンでは、物件本体も諸費用部分も1つの住宅ローン(1つの抵当権)で対応可能です。
物件価格100%を超える住宅ローンを申込した場合、優遇金利の幅が0.5%少なくなります。
例えば、通常は、店頭金利2.475%ですが、通常-1.7%の優遇金利が適用され『変動金利0.775%』となります。
物件価格100%を超える住宅ローンの申込みの場合、優遇幅が0.5%少なくなり、-1.2%の優遇金利が適用され『変動金利1.275%』となります。
但し、勤務先が一部上場企業や公務員などの属性が良い申込者の場合、みずほ銀行の審査側の総合的な判断で、通常優遇金利が適用される場合があります。


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りそな銀行(埼玉りそな銀行)や三井住友銀行
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りそな銀行(埼玉りそな銀行)や三井住友銀行では「物件本体部分」と「諸費用部分」の2つ住宅ローンを組むことになります。
従って、抵当権も2つ設定されます。

物件価格100%以内までの住宅ローン金利は、優遇金利が適用された通常金利となります。
しかし、物件価格100%を超える部分の住宅ローン金利は、優遇金利が適用されません。
例えば、物件価格100%までは、店頭金利2.475%から優遇金利-1.7%が適用されて『変動金利0.775%』が適用されます。
物件価格100%を超える諸費用部分は、優遇金利が適用されませんので『2.475%』が摘要されます。


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中央労働金庫(中央ろうきん)
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中央労働金庫(中央ろうきん)の場合、住宅ローン借入申込者が中央労働金庫の会員(労働組合員)である場合は、通常の金利条件のまま「物件価格100%を超える住宅ローン」を組むことが出来ます。
もし、住宅ローン借入申込者が中央労働金庫(中央ろうきん)の会員(労働組合員)の場合は、最も好条件で『オーバーローン』が組み易い金融機関の一つです。ただ逆に中央労働金庫の会員(労働組合員)でない場合は、『オーバーローン』で住宅ローンを組むことは難しいと言えます。

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フラット35(ファミリーライフサービス)
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基本的に独立行政法人住宅金融支援機構のフラット35では「物件価格100%を超える住宅ローン」を組むことは出来ません。
しかし、フラット35を取り扱う金融機関の中で、ファミリーライフサービスのように独自に諸費用ローンを取り扱っている金融機関もあります。
フラット35取扱い金融機関のファミリーライフサービスでは、アプラスと提携して諸費用ローンを取り扱いっています。
例えば、物件価格100%以内までの借入は、全期間固定金利のフラット35を利用して、物件価格100%を超える部分については、アプラスの3.975%の金利が適用されます。
フラット35の低金利とアプラスの3.975%を比較すると、金利が高く感じられますが、住宅ローンに比べると借入額が少額の為、金利による返済額の影響が少ないと言えます。
また、このアプラスの諸費用ローンは、物件価格10%まで借りる事ができ、フラット35の本体の住宅ローン審査が通れば、ほぼ自動的にアプラス諸費用ローンが通りますので『オーバーローン』で住宅ローンを組もうとする場合、一般的に最も審査が通り易い住宅ローンの一つと言えます。


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最後に
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冒頭で申し上げましたが、住宅ローンを組む場合は、出来れば、ある程度の自己資金を捻出して借入した方が、当然に借入金額が少なくて済みます。
しかし、住宅の購入をご検討する時期には『結婚』『出産』『子供の成長』『ご入学』など、人生のイベント時期に重なる事も多く、同時に様々な出費も重なる時期でもあります。
このような、人生のイベント時期だからこそ『自己資金を捻出が難しい』や『手元に自己資金を残したい』という方も少なくありません。
このような方の為に、『諸費用を大幅に安くするコツ』『物件価格の値下交渉のコツ』『住宅ローン審査のコツ』を解説しながら、失敗しない住宅購入のお手伝いをしています。
住宅ローンを組む場合は、不動産会社の営業マンに言われるがままに商談を進めるのではなく、一度ファイナンシャルプランナーに相談してから、お話を進める事をお奨め致します。


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◆関連解説

1.諸費用圧縮と値下交渉テクニック
http://www.0systems.com/#0001chukai

2.住宅ローン審査に強くなる方法
http://www.0systems.com/#005lorn

3.新築の建売住宅の見極め方
http://www.0systems.com/#006tateuri

4.専門家のご紹介
http://www.0systems.com/#003senmon

5.ゼロシステムズ
http://www.0systems.com



関連リンク
http://www.0systems.com/